Diagonal Bio
ポイントオブケアで、かつてないスピード、精度、使いやすさを実現した感染症診断
- Healthtech
- Seed
Location
Lund, Sweden
Revenue size
0 (pre-revenue)
Year founded
2020
Funding raised
EUR 4.65 million
Founders
Kushagr Punyani, Andreas Nyberg, Johan Källstrand
Most relevant investors
Avanza Pension Polynom Investment AB
Team size
10-19
Problem
これまで、コロナ禍で使用されている迅速抗原検査(クイックテスト)のような感染症のポイントオブケア診断検査は、低コストで手軽だが非常に精度が低いものであった。これに対する技術はPCRベースの診断検査であり、現時点では診断のゴールドスタンダードと考えられている。これは正確であるものの、高価で設備の整った一元的なラボを必要とし、結果が患者のもとに届くまでに数日かかることが多い。このように現状の診断検査プロセスでは、そのスピードと精度の間にトレードオフが発生している。
SOLUTION
Diagonal Bioのポイントオブケア診断プラットフォームであるPanviralは、診断におけるスピードと精度のトレードオフを解消する。分子生物学と電気化学を組み合わせることでPanviralの開発に成功し、特許技術も有する。高価な機器や一元的なラボテストを必要としない、迅速で正確なポイントオブケア診断を実現する。診察室、手術中、移動診療所、病院のベッドサイド、西アフリカのテント、さらには職場や空港などの商業環境でも、迅速かつ正確な診断が可能となる。
患者にとって迅速で正確な診断は、不安の軽減、迅速で救命につながる治療、不必要な合併症の回避、そして迅速な回復を意味する。医療現場の意思決定の70%以上が診断検査によって行われる中、迅速かつ正確な診断によって医師は的確な管理ができるようになり、早期に正しい治療方針を決定することができるようになる。
KEY CUSTOMERS AND INTERNATIONAL PRESENCE
Panviralの顧客対象となるのは、まずは民間および感染症診療所のほか、感染症の発生を検出・防止するための空港や職場といった商業的な場所が考えられる。Panviralは、特定の感染症検出のための消耗品や試薬の販売による経常収益を有するユーザーに販売またはリースされる予定。
Diagonal Bioは、迅速な拡大を目指し、またコストのかかる販売・流通網の構築を回避を考慮して、販売代理店委託を考えている。現在、米国、欧州、東アジアでのパートナー候補の特定を進めている。
Team
チームメンバーはJack Egelund Madsen(CEO)、Per Heander(CFO)、Andreas Nyberg(CSO)の3名。Jack Madsenは、コペンハーゲンビジネススクールで経営学の学位を、コペンハーゲン大学でバイオテクノロジーの博士号を取得し、コペンハーゲン大学の遺伝子発見分野の准教授を務めるなど、ビジネスとサイエンス分野の両方を兼ね備えるユニークな経歴を持つ。
CFOのPer Heanderは、ベンチャーキャピタルの投資マネージャーとして20年以上の経験を持ち、成長企業の育成に長けている。CSOの Andreas Nybergは、診断、炎症、免疫、がん生物学における深い知識と医療技術に精通し、膵臓がんの精密診断を手掛けるルンドのスタートアップ企業Immunoviaの重要な科学的役割を果たした。
Unique selling point
Diagonal Bio社のPanviral技術は、欧州特許庁からの特許を取得している。この特許は、当社のコア技術を2041年まで保護することができ、Panviralの商業化を進めていく上でも、市場の競合他社との関係において会社の競争優位性を確保するための要である。Panviralは、世界市場のどのソリューションからも一線を画し、以下を兼ね備えている:
― 速度 - 超高速の結果
― 高精度 - PCRベースの技術に匹敵
― 並行検査 - 一度に複数の患者の複数の疾患を検査可能
― 柔軟性 - 関連する病原体群に対応する複数のパネル
― 使いやすさ - 迅速で素早い対応
― 小さな設置面積 - ポイントオブケアに簡単に設置可能
― コスト効率 - 世界最高水準の低コストの検査反応
Asia Connection
Diagonal Bioは、国際的な事業展開を強化するために東アジアへの進出を検討中。既に日本のサプライヤーと契約済みで、東アジア参入のためのジョイントベンチャー、診断薬プラットフォームの認知度向上のためのKOLとの協業、Diagonalの主要事業ではない分野でのライセンス契約の可能性など、パートナーシップの構築に関心がある。