UP Catalyst
CO2から製造する電気自動車用バッテリー用のグラファイトとカーボンナノ材料
- Cleantech, Female Founder, SDG&Impact, Smart City
- Seed
Location
Talinn, Estonia
Revenue size
EUR 30,000
Year founded
2019
Funding raised
EUR 500,000 (pre-seed)
EUR 4.3M (grants)
Currently raising EUR 7M (seed-round)
Founders
Dr Gary Urb, Dr Kätlin Kaare, Dr Sander Ratso, Dr Ivar Kruusenberg
Most relevant investors
Sunly
Team size
16
Problem
急成長中の電気自動車産業におけるグラファイトやカーボンナノ材料の需要は、2030年には1000万トンに達すると推定されており、すでにその不足が顕在化している。グラファイトは化石燃料から採掘または合成されており、それぞれ5.3kg-CO2eq/kg、13.8kg-CO2eq/kgの二酸化炭素を排出している。これでは持続可能とはいえない。
SOLUTION
UP Catalystは、産業界から排出されるCO2を原料としてサステナブルなグラファイトやカーボンナノ材料を製造している。これは材料1トンあたり3.7トンのCO2が消費されるため、カーボンネガティブである。サステイナブルカーボン材料の製造には、溶融塩炭素回収および電気化学変換(MSCC-ET)の技術を使用している。このプロセスでは、風力、太陽光、水力エネルギーのいずれかを動力源として、カーボンネガティブの生産ラインを実現する。
豊富な現地資源であるCO2を原料とし、世界のどこでも生産が可能である。CNT、CNF、ハードカーボン、カーボンブラック、グラフェン、グラファイトなど幅広い製品を提供している。
KEY CUSTOMERS AND INTERNATIONAL PRESENCE
UP Catalystの主要顧客は、Univercell、Godi Energy、StoreDot、BritishVoltなど、持続可能な生産方法を選択する電気自動車用バッテリーメーカーである。顧客基盤は欧州にとどまらず、イスラエル、インド、オーストラリアにも拡大している。
Team
創業チームは炭素材料の開発に15年以上の経験を持つ。博士号取得者5人で合わせて50本以上の科学論文を発表、主要メンバー全員はそれぞれの専門分野に7年以上携わっている
Unique selling point
競合他社は、炭素材料1トンを生産するごとに平均224トンのCO2を排出している。これに対し、UP Catalyst は3.7トンのCO2を回収する。また、同社の製造方法(MSCC-ET)は、800kWh/kgを消費するCVD法と比較して、12.5kWh/kgと60倍のエネルギー効率を実現する。
Asia Connection
UP Catalystは目下、資金調達に励み、日本と韓国の投資家を求めている。顧客の候補先としてパナソニック、サムスン、CATL、LG、SK Inc.などとの関係構築を希望している。